FromNicaragua / 雑感(13)

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Date: Wed, 20 May 1998 23:50:00 +0900

 === 土曜日の朝 === ===

 週末、特に課題も出てないので、ここ数日の新聞をまとめて
読んだり、駒ヶ根で撮影した大量のデータの縮小処理とかをやってます。
オリジナルデータの一部に1280x960のサイズの画像データが1,080枚くらい
あって、それだけで280MBくらいあったりするので。。。MOに入れて
インデックスでも付けて送ろうと思ったけど、その前に縮小しなけりゃ
1枚のMOに入らないし、私の非力なマシンじゃ見るだけでも一仕事 (笑) 。

 縮小は、遅いけど私の処理目的にかなったソフトが見つかったので
そいつにガシガシと働いてもらいました。朝、セットしてそのまま
Managuaへ出かけ、帰ってきてもまだやってました。結局7時間くらい
かかったかな? 幸いにも停電もなかった模様です。

    #    外づけHDDをワーク領域に使ってたので、停電があると
    #   アウトだったのだ。

 === Jose'の日常 === ===

 以前に「無職」と書きましたが、どうやら大学に行っている模様。
でも、講義がそんなにビッチリとあるわけじゃないようで、日中は
家にいることも多いようです。

 === 雨季の生活 === ===

 もうすぐ雨季に入ります。。。いや、入るはずなんですが、エルニーニョの
影響で遅れているようです。新聞には、雨季の生活に関する注意や
最高気温の記録が更新されたなんていう記事が結構出てます。

 ちなみに、5月の第2週にはあちこちで最高気温記録を更新したようで、
先日の新聞にもその関係の記事が出てました。題して「まだまだ暑くなる」。

 Managuaで38.2度、そしてChinandegaというところでは何と42度まで
行ったようです。もうここまでくると人間の耐えられる暑さじゃ無いです。
Managuaに至っては盆地でもなんでもない、湖のすぐそばにある街なん
ですけどね。

 雨季に入る直前は、暑い事もあいまって蝿や蚊が大量発生するという
こともあるようで、最近、帰るとまず蚊取り線香に火をつけるのが日課。
でも、蚊取り線香は嫌いです (^^; 。
 蚊取り線香の代わりにこちらで使われているのが、殺虫剤の入った
ろうそく。これ、結構いい感じです。でも、火事の危険性は多分に
ありますけどね。

 蝿の発生と共に問題になるのが食中毒。食事の準備の時の注意事項、
手を洗うとか、生野菜はそのまま食べないとか、そういう日本では
当たり前の事まで新聞に書かれているのにはちょっと驚きます。それほど
公衆衛生に関する知識の流布は遅れてます。
 Nicaraguaは中米でも1、2を争うほど教育の行き届いた国らしいんですが、
各分野にわたって広い範囲での教育、という事ではないようです。多方面に
渡った教育をするための人材は、まだまだ不足しているんでしょうね。

 === 下水道 === ===

 別項でも書きましたが、市街地では上下水道は結構整備されています。
もちろん、一歩田舎に入れば、いまだに井戸につるべというような前時代的な
設備のところがほとんどなのですが。

 で、同じく別項で「下水処理場は有るのかな」と書いたんですが、、、やはり
無いようです。汚水はそのまま河川や湖、海に流されるようで、そのため
水質汚染が深刻化しています。Lago de Managuaとか結構広いんですが、
Managuaへの人口集中に伴って市街地に隣接する湖の南側での汚染の進行は
一段と早くなっているようで、先日、Managuaへ行った際に湖畔まで行ったの
ですが、結構臭いました。

 上水道、下水道が出来たのだから、今度は別の資金援助で下水処理場を
作る事は出来んかなぁ。。。

 === パソコン事情 === ===

 これまで散々書いてきたように、「金さえ出せば物は手に入る」という国です。
これはパソコン等にもあてはまります。さすがに最新の物はマイアミあたりから
輸入するしかないようですが、それでも新聞には以下のようなセットの広告が
出てます。

   -     IBM Aptiva(K6 233MHz, 32MB, 1MB-VRAM, 3.2GB-HDD, 24x-CDROM,
       SoundBlaster, 56Kbps-modem, 14"-SVGA, Win95, Lotus smart suite +α,
       12ヶ月保証)
   -     HP 670C printer
   -     UPS (500W 10分くらいか?)
 以上3点セットで$2,000.

   -     Acer Aspire T4000(200MHz MMX, 32MB, 2MB-VRAM, 2.1GB-HDD, 24x-CDROM,
       33.6Kbps-modem, ...)
 $1,700.
 
 先日行ったショップには、DOS/Vパソコンの部品とかも置いてありました。
マザーボードにRAMにHDDにケースに電源、その他諸々、値段はそれなりだけど
自作マシンを作るために必要な部品は全て揃います。

 値段的には日本とあまり変わりません。円安だから単純に換算するとちょっと
高めになるかな? もちろん物価のレベルが違うのでこっちの人にとっては
とんでもない値段ですが。

 電力供給が不安定なので、デスクトップパソコンにUPSは必需品です。もちろん、
必需品だけに内製化も進んでいるようで、ちょっと驚く安さになっています。
500Wクラスのが$180くらいですかね。
 
 === 2000年まで、あと何日? === ===

 LA PRENSAの2面には、毎日『2000年まであとxxx日』という表示が出てます。
5/19、2000年まであと592日。

 === 焼畑農業 === ===

 エルニーニョ現象のおかげで雨が少なく、どこもかしこも乾き切った状態なので
山家事も時々あるようですが、それ以上に農民の無計画な焼き畑が影響して
煙が大量発生しており、先日は視程(見通し距離)が極端に下がったためManagua空港が
半日ほど閉鎖されるということもありました。

 19日の新聞のトップ記事は、「煙が都市を非常事態のふちに (Humo pone
al pai's al borde de la Emergencia)」という記事です。保健省のトップが、
国家非常事態省(ちょっと変な訳かも……)に対して、最近の環境汚染を
憂慮して非常事態宣言の発令を要求した、ってな内容です。特に女性に対して
大気が有害な状態になりつつあり、赤ちゃんに対して取り返しのつかない
障害を残す可能性がある事を示唆してるとのこと。

 どこの国でも似たような問題はあると思うのですが、特に途上国では
無計画な開発や整備不良の自動車の排気ガス、工場の排水や排煙、そして
一般家庭からのたれ流しの下水などによって環境汚染が深刻です。
環境汚染をしていると言う感覚とか、環境汚染に対する知識の不足、
そして何より資金が無くて環境汚染物質を取り除いたり下水を処理したり
するための施設を作る事が出来ないというのが大きな問題のようですが。



                                          おーうち ; 1998/05/18

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