FromNicaragua / 雑感(23)

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Date: Tue, 23 Jun 1998 00:57:00 +0900

 === 船便小包 === ===

 4/4に詫間から発送した本とかの入った小包、6月15日に事務所のほうに
届きました、、、と言うか、届いてたはずです (^^; 。昨日(21日)、
事務所へ別の用事で行って小荷物置き場を見たら、4/1に松山から発送した
もう一つの本の小包と一緒に置いてありました。

 同じく4/1に松山を発送した無線機などの入った箱はまだ届かず。こちらは
税関で引っかかったかな? とりあえず同時期に入国はしていると思うので、
問題が無ければ1週間遅れくらいで届きそうなもんですが。。。

 もう少し待って届かないようであれば、税関のほうに問い合わせてみようかと
思ってます。

 === ISO9002 === ===

 こちらの酒造会社が、ISO9002を取得したと新聞にでかでかと広告を
出してました。

 頑張るところはそれなりに国際化を視野に向けて頑張っているようです。

 === 死人は還らず === ===

 ずいぶんと前の話のような気がしますが、探検部の学生がアマゾン川
流域で物盗りに遭って惨殺されたという事件がありました。犯人として
軍人達が捕らえられ、裁判が行なわれていたようですが、これに関して
こちらの新聞に記事が出てました(2週間くらい前の新聞に載ってた)。

 全員に20年の懲役刑だったかな? 元記事の入った新聞を返したので
ちょっとはっきりしませんが、うち直接殺害行為に荷担していなかった
何人かは控訴しているとの事。まぁ、軍人が武器を持たない民間人を
殺害して、あまつさえ物盗りしてるんですから、直接手を下していないとは
いえ、控訴とは何事ぞ、って気分ではありますが。

 ただ、ちょっと変だなと思うのが、スペイン語が全く喋れないまま、
現地事情を良く知らないままに奥地に立ち入ろうとした日本人2人の行動が
軽率だと言われても仕方の無いことなのに日本ではあまり触れられて
いなかったようだったってこと。まぁ、この事件があった頃、私は
あまりテレビとか見てなくて印象に残ってないだけなのかもしれませんが。
 こっちの新聞では橋本首相の「誠に遺憾である」っていう定型のコメントと
併せて、記者の意見として「軽率な行動」って書かれてたようです。

 ボディランゲージで何とかなるなんてのは旅行者の最初の挨拶と買い物だけ。
実際に生活や活動をするとなると、危険を早期に察知するとか、周囲の情報を
入手する必要性が絶対にあるわけで、言葉によるコミュニケーションと
相手の生活文化や歴史を理解するための最低限の学習は必須だと思います。
 いつぞやアメリカで射殺された中学生も、「Freeze!」の意味を理解できなかった
からだと言われてます。パッケージツアーのようなある程度安全が保障された
場に加わらずに海外に出る人は、言葉が理解できないということは、ともすれば
生死に関わる場合もあるんだって事をもっと認識すべきだと思います。

    #    Managuaって地震地帯なんですよね。街の真下に断層が
    #   走ってるらしい。ここで地震が起きたときに喋れなかったら、、、と
    #   想像すると、ゾッとします。


 あわせてもっとマスコミ批判もあって良いんじゃないかな、と。もちろん、
「電波少年」、あるいはそれに類する「だれかの失敗した部分だけを
極端に面白おかしく誇張して笑い者にする」番組の事を指してます。

 落語、漫才みたいな途中に思考過程が入る笑い、「どうだ、理解できるなら
笑ってみろ」という挑戦に対する笑いならまだしも、(作られたとも言える)一瞬の
面白おかしさだけで短絡的に笑うことだけを目的とした番組は、「どうだ、
面白いだろ、さぁ笑え」と言われてから笑いしているようで、あまりにも
自分が馬鹿にされているような気がして、どうも好きになれません。


 さらに、最近日本人に根づいてる「自分で考えない・判断しない」という
状況をもっと議論する風潮が出来て然るべきだと思うんですが。。。
 テレビで見たこと、本で読んだことが全てじゃないってのは、ファミコンとか
テレビ全盛の今の時代には薄れてしまった認識なのかもしれませんね。
ナイフで手を切ったら痛いんだぞ、と口で何度言っても理解できる
わけがない、実際にナイフ持たせて怪我させるのが一番なんですけどね。


 ナイフ持とうとすると「危ないから駄目」と取り上げてしまう親の行動にも
問題ありだと思います。もちろん、下手にナイフ持たせると自分が刺される
危険性もあるってのはわかるんですが、その前に、ナイフで人を刺すと
死ぬかもしれないという事、そして、死ぬとはどういう事なのかをもっと
はっきりと教えるべきだと思うんです。

 3世代や4世代同居が当たり前であった以前は、ジジババは孫の世話をし、
自分の死に様を見せ、「生と死」とはどういう物かを教えるのが最後の勤め
だったように思います。
 今はそれすらもない、まして犬猫を飼うことすらも出来ないマンション
暮らしの世帯では、本当に目前で「死」を体験する場面なんてほとんど
ありませんからね。

 そういう当たり前の状況が無くなってしまっている今、人はこうして
死んでいくんだ、死んだらこうなるんだということを認識させるために、
「なってない」中学生を病院の救急病棟や末期患者病棟に放り込むなんて
過激な教育過程もあっていいんじゃないかと思います。義務教育の過程に
ボランティアを入れるのであれば、ぜひともこういう分野を加えて欲しい。

 === ===

 何もかも順序がおかしくなってるような気がします。世の親が子供との
会話をおざなりにしていた大きなつけが、今ごろになってドッと返って
きている、そんな気がしてなりません。


 ともあれ、元軍人だった彼らの刑が確定し、20年間刑務所で懲役刑に服する
ことになっても、20代前半だった二人が生き返ってくる事は無いんですよね。。。

 合掌。


                                          おーうち ; 1998/06/22

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